スマートフォンの売れ行きが大きく鈍化するという傾向は、この1年間で、改めて世界的な現象として確認されました。そうした中で、スマートフォン業界も販売戦略の変更を余儀なくされています。
世界的に売り上げペースが鈍化
調査企業Strategy Analyticsによると、2017年に販売されたスマートフォンは初めて15億台の大台を突破しました。しかし、2016年からはわずか1.3%の伸びに過ぎず、完全に頭打ちの状況を迎えています。
また、別の調査企業Gartnerの調べでも、2017年第4四半期(10~12月)に販売されたのは4億800万台と、前年同期比である2016年第4四半期からは、5.6%の減少を見せています。減少は、2004年から開始したスマートフォン市場の調査において初めてのことでした。
他にも、先日発表されたヨーロッパ市場における2018年第1四半期(1~3月)のスマートフォン出荷台数は、西ヨーロッパに限れば、軒並み前年同期比で20%前後のマイナスを記録しました。
キーワードは「買い替え」
こうした需要の鈍化は、スマートフォンを求めるユーザーが「買い替えサイクル」にもとづいて動くようになってきたからではないか、とも言われています。
つまり市場が、“最初の1台目”を購入する層ではなく、すでに所有しているスマートフォンを買い換えようとするユーザーの動向に大きく依存するようになってきた、というわけです。さらに、スマートフォンの進化によって、買い替えサイクル自体が伸びていることも理由です。
韓国メディアのKorea Timesは、2年前に購入したGalaxy S7 Edgeから新しい端末へと乗り換えようとしたものの、モバイル決済も使えるし、デザインも時代遅れでなく、バッテリーの持ちもいいことに気づき、引き続き手元のS7 Edgeを使うことにした、というユーザーの例を挙げています。
こういった「まだ使えるのに、なぜ買い換える必要があるのか」という消費者の心境の変化は、世界中の先進国で起きているに違いありません。
ベンダー各社も対策を講じている
もちろん、大手スマートフォンベンダーも、手をこまねいているわけではありません。
大手ベンダーはこぞって、下取りプログラムを拡充させることで、決して安くはないスマートフォンに少しでも手が出しやすいよう、購入のハードルを下げようとしています。
また、Appleはアメリカなどを中心として「アップグレードプログラム(24回払いの月額料金を12カ月=1年分支払えば、残りの12カ月分を支払うことなく、新しいiPhoneに乗り換えることができる)」で、ユーザーを自分たちのサイクル内から逃すまいとしています(日本ではキャリアのサービスで同様のプログラムが存在)。
2018年5月12日 17時27分
https://iphone-mania.jp/news-212202/
引用元: http://egg.5ch.net/test/read.cgi/bizplus/1526149219/