その1つの答えになりうるプログラミング言語と年収の関係を示した調査結果が発表された。それが、ビズリーチが公表した「プログラミング言語別年収ランキング2018」だ。
このランキングは、ビズリーチが運営する求人検索エンジン「スタンバイ」に掲載されている正社員の求人情報(約324万件)から、プログラミング言語名が含まれる求人情報の提示年収の中央値を集計したものだ。調査では、1位が「Go」、2位が「Scala」、3位が「Python」という結果だった。
1位のGoは、米グーグル(Google)が開発したプログラミング言語だ。並列処理などを記述しやすいため、これまでC言語で記述していたWebシステムのバックエンド処理の高速化などに利用される。ビズリーチによれば、求人数は昨年比で1.9倍になっているという。
2位のScalaは、Java仮想マシンで稼働するいわゆるJVM言語の1つだ。関数型言語だがオブジェクト指向言語の特徴も備え、Javaをはじめとする従来のプログラミング言語に比べて、コーディング量の削減やバグを埋め込みにくいプログラミングスタイルを実現できる。
3位のPythonは、最近のAI(人工知能)ブームが関係している。AIを開発する際に利用する有名ライブラリの多くは、Python向けに提供されている。例えば、TensorFlowやscikit-learnなどのライブラリだ。そのため、Python開発者の年収も高くなる傾向にあるのだろう。ビズリーチの調査結果では、求人数が昨年比で1.7倍になっているという。
Javaは求人数は多いが年収は14位に
ランキングを見ると、システム開発で多く利用されている「Java」がランクインしていないことに気付く。調査結果では、Javaの求人数は3万4000件と多いものの、昨年比では3割減少しているという。年収の中央値は500万円で14位にとどまる。つまり、Javaを学べば職はあるものの、高額な年収は期待できないということだ。
現在は人手不足の時代なので、Javaエンジニアなら職に困ることはないかもしれない。しかし、Javaしか書けないというのはリスクになる。いつまでもJavaだけで完結するシステムを開発できるわけではないからだ。Webフロントエンド開発が全盛の現在では、突然JavaScriptで開発しろ、と言われることもあるだろう。
しかもエポックメイキングな技術を実装するには、それに合ったプログラミング言語を学ばなければならない。その最たる例がAIの普及で注目されたPythonだ。日本発のスクリプト言語であるRubyとよく比較されていたPythonは、国内ではややマイナーな存在だった。しかし、最近のAIブームによって、「AIを使ったシステム開発ならPythonを学ぶべき」という認識が広がり、最も重要なプログラミング言語の1つになっている。
ビズリーチが公表したプログラミング言語と年収の関係は、これから学ぶプログラミング言語を選定する良い指標になるだろう。もはやJavaだけを習得しても収入は頭打ちになる可能性が高い。新しい技術を使ったサービスを実装し、高い収入を得るためにも、エンジニアには新たなプログラミング言語の習得が求められている。
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引用元: http://egg.5ch.net/test/read.cgi/bizplus/1536034485/