世界各国の政府が「自国のシリコンバレー」を口にするように、中国政府もいくつも「第2の深セン」を狙ったプロジェクトを仕掛けている。最近では北京郊外の雄安新区に「千年の大計」として大規模開発を行っている。雄安新区は未来の深センとなれるか。
習近平政権の
肝いり政策「雄安新区」
昨年から「雄安新区」という名前がさまざまなメディアで聞かれるようになった。
雄安新区は、北京から150kmほどの郊外にある、河北省の何もない場所だ。もっとも、「北京郊外」と書いたが、この150kmという距離は東京から富士山より遠い。北京から南東に150kmほど行った場所に大都市である天津があるが、雄安新区は南西に150kmほど行った先にある。
この北京・天津・雄安新区を囲んだ巨大な三角形は、関東平野まるごととか香港・深セン・東莞・珠海・広州などが含まれる珠江デルタ全体ぐらいの面積になるが、ここをまるごと開発しようという巨大なプロジェクトの皮切りが雄安新区である。昨年3月に雄安新区をレポートしたライターの安田峰俊さんのレポートによると、かなり強引な立ち退きが行われたようだ。
2017年から開発が始まった雄安新区を、実際に見てきた取材記はまだ少ない。まだ高速鉄道も完成しておらず、雄安新区や周辺に外国人が宿泊可能なホテルもなく、数十キロ離れた保定市からタクシーを飛ばす必要があるなど、しばらくは気軽に取材できる場所にならないだろう。
僕はたまたま、10月18日~24日に行われた河北工業設計週イベントのスピーカーとして雄安新区に招かれ、現地の街並みや実験店舗などを見てきた。
自動運転の実験区として
活用されている雄安新区
今の雄安新区は、立ち退きによってできた数km四方の空白地の中、500m四方ほどの面積だけが舗装され、建物が並んでいる。そのエリアは「雄安新区市民中心」と名付けられている。ほとんど人が住んでいない雄安新区で市民中心とはブラックジョークのような地名だ。
現在の雄安新区で代表的な「市民」は自動運転車などのロボット群と、その実験をするエンジニアたちだ。百度(Baidu)の出資を受けている阿波羅(Apollo)社の自動運転技術の実験が大々的に行われている。
以下ソース
https://diamond.jp/articles/-/185534
引用元: http://egg.5ch.net/test/read.cgi/bizplus/1543742639/