経営再建を進める東芝は、3日にも東京証券取引所の2部から1部へ復帰するための申請を行う方針を固めました。実現すれば信用力が上がり、より円滑な資金調達などにつながる可能性があり、経営改革を進めるうえで追い風になりそうです。
関係者によりますと、東芝は東京証券取引所に対し、3日にも今の2部から1部へと昇格するための申請を行う方針を固めました。
東芝は3年前、アメリカの原子力事業で巨額の損失を計上したことで債務超過に陥り、東証1部から2部に降格しました。
会社は早期の1部復帰を目指していましたが、これまでの基準では適正な有価証券報告書が5年分、必要で、過去の不正会計などの影響で難しい状況でした。
しかし、ことし2月、東証の基準が緩和され、2年分の有価証券報告書があればよいことになったため、申請を急ぐことになりました。
申請後は、東証が数か月かけて審査を行う見通しで、1部復帰が実現すれば信用力が上がり、より円滑な資金調達などにつながる可能性があり、経営改革を進めるうえで追い風になりそうです。
東芝は、昨年度までの5年間に子会社で架空取引が行われていたことが明らかになっていて、影響が懸念されていますが、会社としては原因究明や再発防止の対策に取り組んでいることから、理解を得たい考えです。
2020年4月3日 4時44分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200403/k10012365501000.html