グーグルが主張する「量子超越性の実証」に、IBMが公然と反論した理由
グーグルが量子コンピューターによる「量子超越性」を実証したことを、最新の論文で
正式に明らかにした。量子コンピューターが既存のコンピューターより優れていることを示す
歴史的ともいえる研究結果だが、これに公然と反論したのがIBM。その異例ともいえる反論の真意とは。
IBMが技術論文とブログへの投稿で狙い撃ちしたのは、グーグルと米航空宇宙局(NASA)の
共同研究から9月に誤って漏えいした科学的な結果である。それも歴史的な偉業となりうる成果だ。
この論文の草稿には、グーグルが「量子超越性」という重要な到達点に達したと書かれていた。
量子コンピューターを使って従来型のコンピューターでは不可能だったことができると証明したというのだ。
これに対してIBMの専門家グループは10月21日(米国時間)、量子超越性を達成したというグーグルの
主張に重大な欠陥があると発表した。そもそもグーグルが、現代のスーパーコンピューターの
能力を最大限に活用していないというのだ。IBMはブログでの投稿で、「このしきい値は満たされていません」と
主張している。グーグルはコメントを控えている[編註:本記事の原文は10月21日公開。
グーグルは10月23日付の『Natureに査読済み論文を掲載した]。
量子研究のコミュニティがIBMの主張とグーグルの動きを精査するには、時間が必要になるだろう。
ルイジアナ州立大学の教授であるジョナサン・ダウリングは、現時点ではIBMの主張に一理
ありそうだと指摘する。ダウリングは、「グーグルは従来型のマシンでは解決が本当に難しいと
思っていた問題を選びましたが、IBMはその問題がグーグルが思っていたほど難しい問題では
なかったことを実証しています」と説明する。
https://www.sankei.com/wired/news/191109/wir1911090002-n1.html
引用元: http://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/news/1573282132/