Microsoftは2019年5月にWindows 10の次期大型アップデートとなる「Windows 10 May 2019 Update」を配信予定です。このアップデートでMicrosoftは、ペイントを標準搭載に戻したり、パスワードに有効期限を定める方針を廃止したりと、配信前から何かと話題の方針を打ち出しています。そんな中、海外メディアのArs Technicaが、「ストレージ容量の小さな端末ではWindows 10の次期アップデートをインストールできない」と報じています。
PCを動作させるために必要なオペレーティングシステム(OS)には、「最低限このくらいのCPUやストレージ、メモリなどを搭載していなければいけない」という、システム要件が存在します。Windows 10の最新バージョンである1809の場合、システム要件は以下の通りとなっています。
最新のOS:最新バージョン(Windows 7 SP1またはWindows 8.1 Update)を実行していることを確認します。
実行しているバージョンを確認します。
最新バージョンが必要である場合は、Windows 7 SP1またはWindows 8.1 Updateをダウンロードします。
プロセッサ:1GHz以上のプロセッサまたはSoC
RAM:1GB(32ビット)または2GB(64ビット)
ハードディスクの空き容量:16GB(32ビットOS)または20GB(64ビットOS)
グラフィックス カード:DirectX 9以上およびWDDM 1.0ドライバー
ディスプレイ:800×600
Windows 10には32bit版と64bit版が存在しますが、Windows 10のバージョン1809にアップデートするには、32bit版は最低16GB、64bit版は最低20GBのストレージの空きが必要というわけ。2019年5月に配信予定のバージョン1903では、アップデートに必要なストレージ容量がより大きくなり、32bit版と64bit版の両方で最低でも32GBの空き容量が求められることになるとのこと。
ストレージのシステム要件が増加した原因は、MicrosoftがWindows 10のバージョン1903で導入した新しい動作にあるとArs Technicaは記しています。Ars Technicaによると、バージョン1903では将来的なアップデートが問題なくインストールできるように、インストールプロセス用に7GBのストレージを恒久的に確保しているとのこと。これによりOSアップデート時にストレージの空き不足で起きるエラーを回避できるようになるわけですが、ストレージ容量の小さな端末では自由に使える容量が劇的に小さくなることが予想できます。
仮にストレージの空き容量が少なすぎてバージョン1903にアップデートできない場合、バージョン1809のまま残りのサポート期間を過ごさなければいけなくなります。なお、Windows 10のバージョン1809はHome、Pro、Pro for Workstationsという各エディションでは2020年5月12日に、Enterprise EditionおよびEducationエディションの場合は2021年5月11日にサポートが切れる予定です。
バージョン1809には長期対応のサービスチャネルも存在しており、2024年1月9日までバグ修正とセキュリティアップデート、2029年1月9日までセキュリティ修正を受けることも可能です。
新しいシステム要件はWindows 10のIoTエディションには適用されません。このエディションはIoT端末向けのWindows 10であるため、データ容量をなるべく小さくし将来的なアップデートに備える必要があるためです。また、Windows Server関連のシステム要件にも変更はありません。
https://gigazine.net/news/20190427-windows-10-data-capacity/
引用元: http://egg.5ch.net/test/read.cgi/bizplus/1556378699/