ダイキン工業とNECは25日、人の眠気を防止するオフィス空調の管理技術を開発したと発表した。働く人の表情を人工知能(AI)で分析し、眠気の有無を推定。仕事に集中できる温度になるよう自動的に冷気を調整する。記録的な猛暑が続く中、オフィスの生産性向上につなげる。2年以内の実用化を目指す。
NECの顔認証技術と、ダイキンの空調管理技術を応用する。NECのノウハウで、まぶたを持ち上げようとするゆっくりとした動きを分析する。左右のまぶたの動きの差や状態の変化を踏まえ、眠気を覚えた人をAIで割り出す。
このデータを基に、ダイキンの開発したシステムが眠気を覚ます温度になるよう自動的に冷気を送る。55人の被験者に2桁の足し算の暗算を解いてもらう実証実験を実施。実験開始後にセ氏27度から24度に温度を下げると覚醒効果が高まるとの結果を得た。
両社は2016年10月から共同研究に取り組んできた。25日の会見でダイキンのテクノロジー・イノベーションセンターの橋本哲主任技師は「ダイキンの空間コントロール技術とNECのIT(情報技術)を掛け合わせ、仕事に集中できる空間の提供を目指す」と説明した。
NECは顔認証で世界トップクラスの技術を持つ。ダイキンと組むことで、オフィスの生産性向上につながる企業向けコンサルティングビジネスなどの提供につなげる狙いがある。
ビル空調大手のダイキンは製品開発には強みを持つものの、ITを専門とする技術者が手薄だった。NECとの連携でソフトウエアを組み合わせたシステムを開発し、競合大手米ジョンソン・コントロールズなどに比べ出遅れていたソリューションサービスを強化する。
両社は今後自社のオフィスで実験を重ねシステムの精度を高める。外部企業にも試験的に導入してもらい、本格展開に備える。2年以内の実用化を目指す。
2018/7/25 13:14
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33376470V20C18A7000000/
引用元: http://egg.5ch.net/test/read.cgi/bizplus/1532494287/