大規模リストラを打ち出したNEC、事業売却の連続で稼ぐ事業が消滅し、末期状態だという。
NECは今年1月30日、20年度(21年3月期)までの中期経営計画を発表した。16年4月に策定した中期経営計画を見直し、国内で従業員3000人の削減や、通信機器を製造するNECの子会社NECプラットフォームズが運営する国内9工場の統廃合を盛り込んだ。成長戦略より、人員削減に比重が置かれた計画である。
1月時点では、どの工場を閉めるかは示していなかったが、今回、一関市と筑西市の工場を閉鎖すると正式に発表した。従業員は別の工場に異動させる方針だが、退職金を積み増して希望退職を募る考えだ。
3000人規模の人員削減のほか事業所の閉鎖を進め、「20年3月期は営業利益1200億~1300億円を目指す」(新野社長)としている。
人員削減に踏み切るのは、01年から4度目となる。01年に4000人、02年に2000人、12年には1万人削減を実施した。このときは「社内のモチベーションが低下した」と新野社長が吐露している。ハードウェアの技術者をソフトウェアからの配置転換で乗り切ろうとしたが、机上の計画通りにはいかなかった。
1万人の削減時点では「これ以上のリストラはしない」(新野社長)と否定的だったが、今回3000人の追加リストラを打ち出すのは、人を減らしても収益が改善しないためだ。リストラ頼みの経営の限界を露呈した。
http://biz-journal.jp/2018/05/post_23325.html
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