→10年で1160億ドルの投資を計画、カスタムチップ事業の利益に期待
→ファウンドリー市場でTSMCが半分強のシェア、サムスンは18%
テクノロジー大手企業の間では人工知能(AI)のタスクやサーバーパフォーマンス、モバイルバッテリーの寿命など、あらゆるものを最適化するため、独自の半導体を設計する動きが広がっている。グーグルには「テンソル・プロセッシング・ユニット(TPU)」、アップルには「A13バイオニック」、アマゾン・ドット・コムには「グラビトン2」といったプロセッサーがあるが、これら企業には各社が目指す新たな半導体を製造する工場がない。
そうした中、サムスン電子は向こう10年で計1160億ドル(約12兆7000億円)の事業投資を計画。半導体微細化の次の段階、極端紫外線(EUV)と呼ばれるプロセスに多額の資金を投じている。これは同社がこれまで試みた製造面のアップグレードで最もコストが高いだけでなく、メモリー半導体の量産という確立されたビジネスから脱却し、2500億ドル規模のファウンドリー(受託生産)およびロジック半導体分野で既存のリーダーを追い抜こうという危険な賭けでもある。
同社のファウンドリー事業担当エグゼクティブバイスプレジデント、ユン・ジョンシク氏は最近ソウルで開催されたフォーラムで、「新たな市場が開けている」 と指摘。 「アマゾンやグーグル、アリババなど半導体設計の経験に乏しい企業はサービスを向上させるため、独自のコンセプトを持った半導体の製造を目指している。これが当社の非メモリー半導体事業に大きな飛躍をもたらすと考えている」と語った。
ただ、サムスン電子は半導体受託生産という成長分野で比較的劣勢。トレンドフォースのデータによると、ファウンドリー市場のシェアは半分余りを台湾積体電路製造(TSMC)が握り、サムスンは18%。
サムスンは今後10年にわたり年間約100億ドルを機器や研究・開発に投じる計画だが、TSMCはさらに野心的で、今年と来年に140億ドル前後の設備投資を行う方針だ。
原題:
Behind Samsung’s $116 Billion Bid for Chip Supremacy(抜粋)
https://www.bloomberg.com/news/articles/2019-12-23/behind-samsung-s-116-billion-bid-for-chip-supremacy
Sohee Kim
2019年12月23日 15:44 JST
Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-12-23/Q2Y0PBDWX2PS01
引用元: http://egg.5ch.net/test/read.cgi/bizplus/1577086737/