経営再建中のジャパンディスプレイ(JDI)が、台中3社連合から最大800億円の金融支援を受け入れる枠組みを見直す可能性が出てきた。14日、同日中をめどとしていた台中3社の機関決定について「現時点(14日夕方)で決定内容の通知を受けていない」と発表した。従来の枠組みが揺らぐなか、JDIは別の出資者との交渉も進めている。
JDIは同日、出資の決定がなされれば「速やかに開示する」とする一方、関係者との再協議が必要になった場合は、「結果について決定し次第開示する」と発表し、支援の枠組みを再検討する可能性を示唆した。
台中連合は台湾電子部品の宸鴻光電科技(TPK)、台湾金融の富邦グループ、中国ファンドの嘉実基金管理グループで構成されている。JDIは4月12日に支援受け入れを発表したが、3社の内部決定は複数回にわたって延期されてきた。JDIは18日に予定する定時株主総会までに方向性を示す考えだ。
JDIは5月下旬に関係者を集めた協議を開き、筆頭株主で官民ファンドのINCJ(旧産業革新機構)や顧客の米アップルから追加支援を得る案を提示した。台中3社はこれを受け、6月14日までに機関決定を役員会などにはかる意向をJDIに通知していた。
複数の交渉関係者によると、JDIの業績見通し悪化などを受け、台中勢が再び支援に慎重な姿勢を強めている。JDIはスマートフォン向け液晶パネルの需要低迷を受け、7月から主力の白山工場(石川県白山市)の稼働を一時停止する。さらに支援方針を巡って台中3社の間に隔たりがあるもようで、台湾の1社は交渉離脱の可能性に言及しているという。
JDIは台中連合の枠組み維持を目指す一方で、出資者の交渉離脱に備えた代替案の検討も進めている。海外ファンドや中国パネルメーカーなどと交渉を始めているが、先行きは予断を許さない状況だ。
2019/6/15 2:00
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