2017年1月、Appleは未払いの契約金約10億ドル(約1100億円)の支払い求めてQualcommを提訴しました。ここから2社の関係は悪化していき、AppleによるiPhoneやiPadで使用しているQualcomm製のモデムチップを排除しようという動きなどが報じられていました。そして、2018年7月になって、QualcommのCFO(最高財務責任者)を務めるジョージ・デイビス氏が、2018年に登場するiPhoneにはQualcomm製のモデムチップが使用されないことを明かしています。
Your next iPhone may be slower than Android phones – CNET
https://www.cnet.com/news/apples-next-iphone-will-use-only-intel-modems-qualcomm-says/
Apple will exclusively use Intel modems in 2018 iPhones, according to Qualcomm – The Verge
https://www.theverge.com/2018/7/25/17614930/apple-iphone-2018-intel-cellular-modems-qualcomm-legal-dispute
これまでQualcommは、AppleのiPhoneやiPadといったモバイル通信機能を持つ端末向けに、モデムチップを供給していました。しかし、AppleがQualcommに対して未払いの契約金約10億ドル(約1100億円)の支払い求めたことから、両社の関係は悪化。両社の関係対立および泥沼の訴訟合戦については、以下の記事を読めばその詳細がわかります。
さらに、Apple関連の情報に精通したアナリストのミンチー・クオ氏も「2018年に登場のiPhoneはIntel製チップに移行してQualcommは排除される」と予測していました。
そして、新たにQualcommのチーフ・ファイナンシャル・オフィサーであるデイビス氏が、2018年登場のiPhoneでは「Qualcommの競合他社製モデムチップを独占的に使用するつもりのようだ」とコメントしています。デイビス氏はAppleが使用するモデムチップがIntel製のものであるとは言及していませんが、このモデムチップを製造し、Apple向けに提供しているのはQualcomm以外にIntelしかいないため、海外メディアのThe VergeはQualcommの代わりにモデムチップを提供するのがIntelであると断定しています。
Qualcommは2018年7月の第4週にSnapdragon 845による通信速度テストの結果を公表していたのですが、「これはQualcomm製のモデムチップがIntel製のものよりも優れていることを示すためのものだ」とThe Vergeは指摘しており、「おそらく、デイビス氏による暴露により、Qualcommに対して否定的な反応が起きることを見越して公開されたものだ」とも記しています。
なお、Qualcommは2018年の後半にも5G対応のモデムチップの出荷を予定していますが、Intelは2019年まで5G対応のモデムチップをリリースしないことを公表しています。2018年モデルのiPhoneでQualcommの排除が完了し、AppleとQualcommの関係が完全に切れることとなれば、iPhoneやiPadの5G対応はAndroid端末などよりも遅れることになりそうです。
2018年07月26日 10時29分
https://gigazine.net/news/20180726-apple-exclusively-use-intel-modems-2018/
引用元: http://egg.5ch.net/test/read.cgi/bizplus/1532572555/