日本人の給料は上がらない一方、海外の人の給料は上がり、現地のモノやサービスの価格は上昇する。本来それを為替レートが調整するのだが、その機能が働かなくなっている。このままの状況が続くと、日本人にとって海外のモノやサービスはさらに割高になっていくだろう。そして、割高になる海外旅行に行ける日本人が限られる一方、外国人にとっては日本は一段と割安になる。
過去1年半程度のコロナ禍でも他の主要国の物価は上昇している一方、日本の物価は若干下落している。それにもかかわらず円安になっているので、国境を超えた往来が通常に戻ったら、ますます購買力をパワーアップさせた外国人観光客が日本に押し寄せてくれることになるだろう。
それ自体は日本経済にとって良いことだが、いずれ良いモノ・サービスの価格は外国人向け価格で高く設定されるようになり、日本人には手の届かない水準になってしまうかもしれない。
https://jp.reuters.com/article/column-toru-sasaki-idJPKBN2EW02C
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