北九州市内の大学に通う4年の男性(21)は4月末、バイト先のジムから5月末での解雇を言い渡された。集団感染の恐れがあるジムは3月末から休業に入り、同月の給与は半減し、4、5月はほぼゼロ。親からの仕送り月5万円と奨学金月3万円で家賃と生活費を確保するのがやっとだ。
一方で就活の企業説明会は3月の解禁日前後から中止が相次ぎ、説明会や面接をオンラインで実施する企業が急増。男性がネットでエントリーした13社も全てオンライン面接で、企業側の担当者とは一度も直接会わないまま。社風も面接官の反応もつかみづらいだけでなく「オンラインで自分の思いがうまく伝わるか」との不安もつきまとう。
同じ大学を来春卒業予定の男性(22)は、4月に商社の内定を得た。
留学で休学したため奨学金がストップし、バイト先も休業中で収入はゼロ。就活のために蓄えていた貯金を取り崩している。就活には区切りを付けたいが、多くの企業が新型コロナの打撃を受ける中で「先行きは見通せない」。内定取り消しに備え、他の企業の面接に挑み続けている。
卒論も難題だ。全国の文系研究者ら有志でつくる「図書館休館対策プロジェクト」が4月17~30日に学生や研究者を対象に行った調査(有効回答数2519人)によると、学内への立ち入り規制などの影響で、論文を本年度提出する予定の760人のうち、約7割が提出時期に間に合わないと回答したという。
この男性も就活と並行して論文準備に取り組むが、大学は今も原則立ち入り禁止。図書館などの利用にも許可が必要で、手続きが煩雑だという。男性は「必要な文献を自腹で買う余裕などない。図書館が早く再開しなければ卒論も進まない」と焦りを募らせている。 (白波宏野、竹次稔)
西日本新聞 2020/5/24 6:00
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