インターネットバンキングの口座から預金を不正送金する2019年の被害が前年比4.4倍の20億3200万円(暫定値)に急増したことが6日、警察庁のまとめで分かった。
「ワンタイムパスワード」を破る手口が横行し、被害額は4年ぶりに増加した。金融機関は不正送金を防ぐため、顔や指紋で本人確認する生体認証の普及を急いでいる。
19年秋ごろから、ワンタイムパスワードが破られるケースが目立ち始めているという。犯人側がSMS(ショートメッセージサービス)で、銀行の偽サイトに利用者を誘導してIDと固定パスワードを盗み取ったうえ、その情報を基に正規のネットバンキングにログイン。銀行から利用者にワンタイムパスワードが送られるタイミングに合わせ、偽サイト上に新たな画面を表示し、ワンタイムパスワードも入力させる手口だ。
こうした情報を盗まれると、利用者は自身の口座から別の口座へ不正送金されてしまう。捜査幹部は「ワンタイムパスワードを設定すれば安心という心理的な隙を突いた巧妙な手口だ」と話す…
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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55313840W0A200C2MM0000/
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