英語を学ぶ上で大切なことは、文法であり、文法を学ぶためには、母国語を客観的にとらえそれに精通することが重要だという。
中略
では、初期・中期の語学学習者は、どれを優先したらよいのか。もちろん、まずは受信する側、つまり「読む・聞く」の能力を伸ばすべきだ。
生まれたばかりの子供は1、2年にわたって周囲の声を聞きつづけ、あるとき片言で話しはじめたあと、しばらくして爆発的なまでの発信をはじめる。それまで蓄積してきたものが自然にあふれ出すわけだ。母国語を習得する場合は、周囲の声を1日の半分ぐらい浴びつづけられる環境と、乳幼児の柔軟性や受容能力の高さとが相まって、数年でずいぶん高いレベルの意思伝達ができるようになる。
英文法が重要な「これだけの理由」
だが、外国語を身につける場合、少なくとも日本国内で社会生活を営んでいるかぎり、母国語以外を毎日シャワーのように浴びつづけるわけにはいかない。そこで、何分の1、何十分の1の時間で効率よく身につける手立てとして存在するのが文法である。
学校の現場では、ここ数十年、「なるべく文法用語を使わずに説明する、さらには、なるべく日本語を使わずに説明する」ことが教師の側に求められてきたようだ。だが、そのような姿勢がめざす「コミュニケーション英語」教育がこの国で大きな成果をあげてきたとは思えない。いわば砂上の楼閣だ…
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https://gendai.ismedia.jp/articles/-/68866
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