元Googleのエンジニアで、キングス・カレッジ・ロンドンで神経学を研究しているアン・ロール・ルクンフ氏は、「速読術はまやかし」だと論じた。
平均的な大学生は毎分200~400語で英文を読むことが可能だとされていますが、世の中にはそれを大きく超えるスピードで本が読めるようになるとの触れ込みで、たくさんの速読術の講習やアプリが販売されています。
たとえば、以下の記事に記載されている速読技術「Spritz」を身に付けると、毎分500ワードの速度で本が読めるようになるので、分厚いハリーポッターシリーズの本でも3時間で読破することが可能だとされています。
しかし、ルクンフ氏は「一部の速読術に見られるような、文章を一度に読もうというアイデアは生物学的に不可能です」と断じています。その理由は、人間が本を読む際のメカニズムにあります。人が文字を読む際には、サッカードと呼ばれる眼球運動が行われています。サッカードでは、まずテキストの一部を短時間だけ凝視してから、別の部分に目を移しますが、この際に視点が止まっている時間はわずか25~30ミリ秒と非常に短い間です。しかし、サッカードで文字を読む間、人間は視界のごく一部しか認識できないようになっているので、複数の単語を一度に認識することは原理的に不可能な…
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https://gigazine.net/news/20190912-speed-reading-fallacy/
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