「隣人がベランダでたばこを吸っていて、臭いが家の中まで入ってくる。やめてほしいと手紙や口頭で訴えたが効果がない」。ベランダで喫煙する“ホタル族”に悩まされているとの声が、福岡県内の集合住宅に住む会社員男性(42)から特命取材班に寄せられた。そういえば最近、あちこちの集合住宅で「喫煙に関するお願い」なる張り紙をよく見掛ける。2020年の東京五輪・パラリンピックを前に禁煙の動きが広がる中、集合住宅での喫煙問題を取材した。
男性は賃貸マンションに居住。隣の住民は朝と夜を中心に複数回喫煙し、春や秋など窓を開けているときは、室内もたばこ臭くなる。妻子も気にしており、昨年秋、管理会社に相談すると、エレベーターに張り紙が掲示されたが、全住民宛てで「周りの部屋への配慮をお願いします」との内容にとどまった。管理会社は「入居時に配布した居住ルールに喫煙に関する規定はなく、あとは個人間で解決してもらうしかない」という。効果はなく、匿名で手紙を投函(とうかん)したが、それでも喫煙は続いた。
ある日、隣人が喫煙している最中にベランダ越しに声を掛け、口論になった。以来、あいさつもしなくなった。「深夜も臭いで目覚め、その後は寝付けなくなる。家族に配慮してベランダに出ているのだろうが、近所迷惑も考えてほしい。子どもの学校があり、引っ越すこともできない…」。男性はため息をつく。
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