【上海=川上尚志】中国通信機器最大手である華為技術(ファーウェイ)の複数の従業員が、中国軍のIT(情報技術)分野の研究活動に協力していたことが27日分かった。複数の米メディアが報じた。米国は安全保障上の懸念を理由にファーウェイの通信機器を採用しないよう各国に働きかけている。一部社員の中国軍との関わりが明らかになったことで、ファーウェイ製品の排除が広がる可能性がある。
米ブルームバーグ通信によると、過去10年間で無線通信や人工知能(AI)など少なくとも10件の研究について、ファーウェイの複数の従業員が中国軍に協力していた。ファーウェイは報道を受け同日、「中国軍の関連組織に研究開発で協力することはない」との声明を発表した。「従業員が個人として研究論文を発表していることには関知していない」とした。
ファーウェイの創業者である任正非・最高経営責任者(CEO)は、会社設立前に中国軍の工兵部隊に参加した経歴を持つ。米政府はファーウェイの通信機器に情報を抜き取る「バックドア(裏口)」が仕込まれ、中国政府や中国軍に利用される恐れがあるとの懸念を抱いている。ファーウェイはバックドアの存在を否定し、「顧客の不利益になるようなことはしない」と主張してきた。
ファーウェイは通信用基地局で世界首位のシェアを持ち、次世代通信規格「5G」用の基地局でも、これまでに海外の30カ国で50社と商用化に向けた契約を結んでいる。ファーウェイは欧州や中東、アジアなどで基地局の受注拡大を目指しているが、今後はブレーキがかかる可能性もある。
2019/6/27 11:50
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46632560X20C19A6000000/
引用元: http://egg.5ch.net/test/read.cgi/bizplus/1561607045/