
半導体チップ製造大手のTSMCの主力工場で、生産ラインが化学汚染されシリコンウエハーの不良品が
大量に発生する見込みであることがわかりました。GPUメーカーのNVIDIAやスマートフォンメーカーの
Huaweiが影響を受ける可能性があります。
ウエハー汚染事故が起こったのは、台湾・台南にあるNanke Technology ParkにあるFab 14だとのこと。
このファブは2018年にウイルス被害を受けた工場の一つだとのこと。Fab 14で製造していた半導体
チップは16nmと12nmプロセスで製造されるいわゆるメインストリーム製品にあたり、TSMCの主な
収益源となるボリュームラインです。
12nm/16nmプロセス製品を発注している代表的な企業としてはNVIDIAやHisiliconを傘下に持つHuawei、
安価なスマートフォンに利用されるチップを製造するMediaTekなどが挙げられています。
TSMCのウエハー汚染の規模次第では、これらのメーカーの2019年の製品供給計画に影響が出る可能性があります。
シリコンウエハー製造は非常に高い純度が要求され、多種多様な化学物質が使用される要求基準が非常に
高いプロセスで、使用された化学物質が要件を満たしていないとウエハーに欠陥が生じ、最終製造品に
想定通りの性能を持たせられません。しかし、半導体製造工程途中でシリコンウエハーについては検査
することができず、汚染が確認されるのは製造後です。
そのため、記事作成時点では被害の全容は明らかになっていません。
https://gigazine.net/news/20190129-tsmc-nanke-14-factory/
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