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船井電機は米中貿易摩擦に対応し、米国向けに中国で生産している液晶テレビをタイやメキシコの工場で代替する体制を整えた。
液晶テレビは米国が中国製品に課す25%の制裁関税の対象外だが、対象が拡大した場合に速やかに対応できるよう備える。
米国は近年、中国で過剰生産されたテレビが流入して値崩れしている。
同関税が発動されれば中国生産のテレビの価格競争力が低下しかねず、他社に先駆け生産の代替先を確保して影響を緩和する。
船井電機はメキシコ工場で65インチなど大型テレビを生産する体制を敷いた。
タイ工場は中国工場から生産ライン2本を移管した。現在、この3カ国に米国向けの生産を分散させている。
中国への制裁関税対象に液晶テレビが追加された場合、米国向け生産をほぼ全量、メキシコとタイに移す。
中国はテレビに組み込む電子部品と、日本向け高価格帯テレビの生産を続ける。
中国では近年、国策でテレビ生産への投資が続き、供給過剰の状態。結果、2017年度は大量の中国製テレビが米国市場に流れ、
市場価格が下落。船井電機は米国事業を主力としており、経営不振を招いていた。
日本メーカーは米中貿易摩擦を受け、対応を進めている。日本電産は18年度中に、米国向け自動車・家電用モーターの生産を中国からメキシコに移管。
パナソニックはカーオーディオなど車載分野で、中国からメキシコやタイなどに生産を移管した。現在は制裁関税対象外のテレビについても、
台湾の鴻海精密工業グループが米国にテレビ工場の新設を計画するなど米中貿易摩擦の影響が広がっている。
日刊工業新聞2018年11月7日
引用元: http://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/news/1542524640/