「技術があるのに存在感は低い」、日本のAI研究が抱えるジレンマとは。
日本はAI研究で米国や中国に後れを取っているといわれているが、山元さんは「決して日本の技術力が他国に比べて低いというわけではない」と感じている。しかし、登壇者らは口をそろえて「世界のAI研究の中で日本のプレゼンス(存在感)は低い」と苦笑する。そこには、国際会議での論文発表数が関係しているという。
論文発表以外でも、大企業と協業する中で「そんなことをしている間に……(世界に置いていかれてしまう)」と歯がゆさを感じることもあると、オルツの中野誠二CFO(最高財務責任者)は胸中を明かした。
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なぜ、日本企業の論文は少ないのか。その一因として、山元さんは「日本の大学院では1人で複数のタスクをこなす傾向がある」ことを挙げる。
フランス国立情報学自動制御研究所(INRIA)でAI研究をした経験もある山元さんは、「日本に比べてフランスの研究所は分業ができており、論文を書く人とエンジニアは分かれていた」と振り返る。日本もフランスのように分業した方が、論文執筆やAI開発といった各タスクにより集中できるのではないかと考える。
中野さんは山元さんの意見に賛同しつつ、別の視点で日本のAI研究の現場を見ている。「日本のAI研究者は、理論は好きだが実装にあまり興味がないという特徴がある。海外では理論も実装もできるベトナム・ハノイ工科大学のような所もあるが、日本は違う」
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1980年代から大手IT企業でAI研究をしていた中野さんは「自分も経験があるので分かるが、大企業は意思決定が遅い」ともどかしさを語る…
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http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1808/31/news109.html
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