米アップルの投資家は長年、スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の後に何が来るのか疑問を抱いていた。その答えは、アイフォーンに取って代わる新製品ではなく、アイフォーンへの依存を強めるサービスとアクセサリーのコレクションの充実だろう。
直近の四半期決算発表では、アップルが最近、販売台数ではなく販売単価の上昇を通じてアイフォーンの成長を図っていることが確認された。アイフォーンの売上高は4~6月期(第3四半期)に20%増加した。約1000ドル(約11万円)の「X(テン)」の売れ行き好調を追い風に、平均販売価格(ASP)は724ドルに上昇し、前年同期を19%上回った。
ルカ・マエストリ最高財務責任者(CFO)は7月31日遅くのアナリストとの電話会議で、ASP(ネット経由のアプリケーションサービス)の上昇が近い将来繰り返されないことを示唆。「アイフォーンのASPについて私が唯一言及するのは、過去に比べて著しく高い水準で4~6月期が終了している点だ。7~9月期(第4四半期)に入る中でそれに留意することが重要だ」と述べた。
この発言はアップルがアイフォーン価格を全体的に大きく引き上げない方針を示唆する。ブルームバーグ・ニュースの報道によると、アップルは顔認証機能搭載の低コスト機種のほか、Xの更新版とXの大型機種の3機種の投入を計画している。価格は700ドル程度から1150ドルと予想されており、現行価格水準並みとなる見通し。
ストラテジー・アナリティクスのアナリスト、ニール・モーストン氏は「アップルは消費者にアイフォーン代として安心して請求できる金額の上限に接近している」と指摘。モーニングスター・リサーチ・サービシズのシニア株式アナリスト、アブヒナブ・ダブルリ氏は「確かに天井はあると思う。アップルケアとアイフォーンの最上位機種で費用は既に1500ドル前後に上っている」と述べた。
1、2年前なら、アイフォーン価格が上限に達するとの見方からアップル株は売り込まれたかもしれない。しかし今は、既存のアイフォーンユーザーに「アップルペイ」や「アップルミュージック」といったサービスか、「エアポッド」や「アップルウオッチ」といったアクセサリーの機器を売るという解決策が同社にはあると大半のアナリストが受け止めている。
アップルの4~6月期のサービス収入は過去最高の95億ドルと、前年同期から31%増加した。その他製品の売上高も37%増えた。(ブルームバーグ Mark Gurman)
2018.8.11 15:30
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