経営再建中の液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)は26日夜、金融支援の最終契約を結んでいた中国の大手投資会社ハーベストグループから、800億円の金融支援の枠組みから離脱するとの通知を受けたと発表した。JDIはハーベストからの出資をつなぎとめたい考えだが、出資が白紙に戻り、二転三転してきた金融支援策が再び流動化する可能性が出てきた。再建の行方は混迷の度を深めている。
月崎義幸社長らが同日午後9時半から東京都内で記者会見し、今後の対応などについて説明した。
ハーベストは香港の投資ファンドのオアシス・マネジメントとともに、JDIへの出資を目的につくる企業「SUWAインベストメントホールディングス」を通じて計800億円を出資する予定だった。ハーベストは離脱の理由について、JDIのガバナンス(企業統治)に対する考え方についてSUWAとの間で「重要な見解の不一致が生じた」としているという。SUWAの許庭禎COO(最高執行責任者)は会見で、ハーベスト離脱の理由について「投資家は外国企業がほとんどで、日本のガバナンスを理解するのが難しい」と話した。
中国・香港の企業連合による金融支援は、ハーベストが633億円、オアシスが161億~193億円を出資し、ハーベストの出資分のうち1億ドル(107億円)をJDIの主要顧客の米アップルが負担する枠組みになっていた。JDIは企業連合から10月末までに最大600億円、来年8月末までに残り200億~300億円を調達する予定だった。JDIは、ハーベストが出資を見送り、代わりの出資者を確保できなければ、「事業継続が困難となる可能性がある」としている。ただ、菊岡稔常務執行役員は会見で、INCJ(旧産業革新機構)からの新規融資などを理由に「当面の資金繰りは万全と考えている」と強調した。
一方、米アップルは出資額を2…
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2019年9月27日06時00分
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