世耕弘成経済産業相は8日、韓国向け輸出で個別審査を求めている半導体材料など3品目について、審査の結果、一部の輸出を許可したと明らかにした。兵器転用の恐れがないと判断した。世耕氏は「韓国政府から『禁輸措置』との批判があり例外的に公表した」と述べた。韓国の貿易管理体制の弱さが解消されたわけではないとも指摘し、さらなる厳格化の可能性についても言及した。
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半導体製造などに使うレジスト(感光材)が許可の対象となった。政府は輸出管理の厳格化について「禁輸措置ではない」と説明してきた。一部の許可を出すことで、手続きに問題がなければ輸出できることを国内外に示す狙いがある。
世耕氏は輸出を許可した品目を明言しなかったが、「恣意的な運用はせずに、審査を踏まえて許可していく」と述べた。一方で、不適切な事例などが出てくれば輸出管理をさらに厳格化する考えを示した。菅義偉官房長官も8日午前の記者会見で「(規制強化が)禁輸措置ではなく、正当な取引については恣意的な運用をせず許可を出していることを示したものだ」と述べた。
経産省は審査の手続きに90日程度かかるとしていた。厳格化してから約1カ月で第1弾の許可を出したことになる。手続きに苦労している企業もあるとみられ、韓国の半導体業界が十分な半導体材料を確保できるかは不明だ。
韓国政府は日本政府による輸出管理の厳格化について、「世界貿易機関(WTO)協定に違反する」「グローバルなサプライチェーンと世界の消費者に悪影響が及ぶ」などとして撤回を求めてきた。
経産省は7月4日から、半導体製造などに使うフッ化ポリイミド、レジスト(感光材)、フッ化水素の3品目を対象に、輸出ごとに個別許可を求めるよう改めた。
3品目は兵器転用が可能で、輸出の際に必ず審査・許可を求める「リスト規制」の対象となっている。従来は企業が包括的な許可を取れば、一定期間中は個別審査なしで輸出できる仕組みが適用されていた。
政府は7日、輸出管理の優遇対象国から韓国を除外する政令を公布した。輸出管理の厳格化の第2弾で、28日に施行する。韓国向けの輸出の際に、食品と木材を除くほぼ全ての品目で経産省が個別審査を求めることができるようになる。
2019/8/8 10:38 (2019/8/8 10:59更新)
日本経済新聞
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