バルミューダが2015年に「ザ・トースター」を発売してから、“枯れた”と思われていたトースター業界が再び熱を帯びている。パナソニックや象印などの老舗だけでなく、急速に温まるアラジンの「グラファイトトースター」、シロカの「すばやき」などの新興メーカーも参入。シャープも過熱水蒸気調理だけで調理するコンパクトオーブン「ヘルシオグリエ」を売り出した。
そんな中で、三菱電機が2019年4月に発売した「ブレッドオーブン」(実勢価格3万円前後)がヒットしている。トースターというと「2枚焼き」や「4枚焼き」があり、ピザも焼ける庫内サイズがあるのかも重要な検討ポイントになる中で、なんと「1枚焼き」という先鋭的な仕様を引っさげての登場だった。
トースターとしては3万円を超える高額モデルながら、なぜヒットしているのか。その原因は“一点豪華主義”に魅力を感じる、日本人の消費性向の変化にあると筆者は感じている。
時代背景などの変化については後で触れるとして、まず「ブレッドオーブン」がなぜヒットしたのか。その大きな要因は、やはり「トーストのおいしさ」だろう。
電子レンジがオーブンレンジ、過熱水蒸気オーブンレンジなどに進化していく中でも、相変わらず多くの家庭でオーブントースターが利用され続けてきた。しかし「パンを4枚焼きたい」、「ピザもまるごと焼きたい」などの要望に応えると庫内容量が大きくなって熱効率が悪くなり、主目的であるトーストのおいしさが損なわれてしまう。
大型のオーブンレンジにもトースト機能を搭載しているモデルはあるが、ほぼ間違いなくおいしく焼くことができない。それは庫内容量が大きすぎて熱の無駄が多く、パンの中の水分が抜けてカラカラになってしまうためだ。
逆に、焼けるとトーストが飛び出すポップアップトースターの人気が根強いのは、パンのすぐ近くにあるヒーターがパンの表面を素早く熱してくれるため、熱効率が良くて水分が失われないため、おいしく焼けるからだ。
ブレッドオーブンは従来からあるトースターの形を根本から見直して設計された。上下に配置したホットプレートがパンを挟み込むだけでなく、しっかりとフタをして庫内を密閉し、庫内から熱や水分を逃がさないようにした。2枚焼きなども検討したが、トーストのおいしさを追求したことで1枚のみ焼ける仕様になった。
ブレッドオーブンで焼いたトーストはまるで焼きたての食パンのような、「外はサクッと、中はしっとりふんわり」といった感じだ。三菱電機はそのコンセプトを「生トースト」と打ち出しており、外をカリカリに仕上げる他社のトースターとは違う仕上がりになっている。
トーストを焼くだけでなく、具材をトッピングしたトッピングトースト、卵液に浸して焼くフレンチトーストなどもおいしく焼けるのが魅力となっている。筆者も実際に試食したが、それまでフレンチトーストは「パンの食感が残っていておいしくない」と思っていた筆者が、「スイーツにまで昇華した」と感じたほどに衝撃的なおいしさだった。
以下ソース
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190720-00065989-gendaibiz-bus_all
引用元: http://egg.5ch.net/test/read.cgi/bizplus/1563626914/