生活用品大手のアイリスオーヤマの業績が好調だ。家電業界に詳しい神原サリーさんは「他社のベテラン技術者を大量採用し、ユニークな家電を生み出している。さらにオフィス環境を整えることで、『ここで働きたい』と人が集まる会社になりつつある」という。技術者を集めるアイリスの仕組みとは――。
中略
転機が訪れたのは、2012年12月。商品開発力強化のために大阪で技術者の採用を開始したことだった。この頃から大手メーカーからアイリスへ転職する人が増え、2013年には梅田に大阪R&Dセンターを開設。2014年8月には心斎橋に移転して、拡充させた。これが消費者視点に立った家電のスピード開発につながった。
元パナソニック、元シャープ社員などが開発「なるほど家電」
その代表例が「なるほど家電」と呼ぶ商品群だ。マーケッターが生活シーンにおける不満を発掘し、それを解決するためのアイデアをカタチにしている。
例えば、「極細軽量スティッククリーナー」は静電モップ付きの縦型掃除機だ。静電モップで棚の上などを拭くことができ、モップに付いたホコリは充電台の下に差し込むと掃除機の回転ブラシがホコリをかき出して吸引、さらには除電プレートで静電気を除去する。
また、布団乾燥機「カラリエ ツインノズル」は、ふとんを2組同時に温められる。家事の時短ができることで、ユーザーに好評を博している。
2016年には仙台と大阪で分散していた家電開発の拠点を大阪に集約。大阪R&Dセンターには約80人の技術者が在籍しており、そのうち他の大手メーカーから転職してきた技術者は約50人。つまり6割超が中途採用の技術者なのだ。
同社に集まってきた技術者は平均年齢45歳と年齢層が比較的高い。それは「とにかく開発したい」という気持ちから、転職してきた人たちだからだ。大手家電メーカーにいたころは、さまざまな制約でなかなかカタチにできなかったが、その不満を解消しようと、技術者たちが生き生きと仕事をしている。
「作りたいものがない」人は採用されない
「逆に作りたいものがない、やりたいことがない」という指示待ちのような人はアイリスオーヤマでは採用されないということでもある。大阪R&Dセンター家電開発部マネージャーの淡路雄一氏はこう語る。
「成熟した市場においては、消費者のニーズの変化を捉えて、必要とされているものをタイムリーに出していくことが重要です」
つまり、得意な部分を生かしてフォローアップしながら、チームでスピーディに開発できる人材でなければ務まらないのだ。よって、現場で集まって情報共有していく“立ちミーティング”もお馴染みの風景だ。
以下ソース
https://president.jp/articles/-/27879
引用元: http://egg.5ch.net/test/read.cgi/bizplus/1552062533/