政府は5日、NHKがすべての番組を放送と同時にインターネット配信できるようにする放送法改正案を閣議決定した。これを機に「公共メディア」を目指すNHKだが、なし崩しとも言える業務拡大を懸念する声も根強いという。
中略
2010年にNHKが同時配信に乗り出す方針を表明して以来、ようやく政府がゴーサインを出した形だが、約6900億円の巨額の受信料収入を持つNHKが肥大化するとの懸念はずっとついて回ってきた。このためNHKは総務省の求めに応じ昨秋、受信料の値下げを発表。ガバナンスの徹底や会計の透明化に取り組むことも表明した。
スマートフォンで動画を見る習慣が一般化するなか同時配信の実施は不可避との見方も多い。それでも日本民間放送連盟は「民業を圧迫しないように、野放図な肥大化は慎んでいただきたい」(大久保好男会長)と釘を刺す。NHKは現在、ネット関連業務を受信料収入の2・5%の範囲内で行うと総務省に届け出ているが、今後もこれを守るかどうかは明言を避けているため、民放連はいっそう不満を募らせている。
NHKの業務が「公共メディア」として妥当かどうか検証する仕組みがないまま、NHKの存在感が大きくなることを問題視する声もある。英国やドイツでは00年代に同時配信を始めたのとセットで、政府から独立した機関などが、サービスの必要性や市場への影響を調べて「公共的価値」があるか審査する仕組みを設けた。
海外の放送制度に詳しい…
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https://www.asahi.com/articles/ASM3477C8M34UCVL03R.html
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