初詣などに欠かせない「さい銭」。 最近は、1円単位で支払える電子マネーで受け付ける神社や寺が全国で広がっている。時代の流れに沿った方法には、「便利でいい」「御利益ない」と賛否も分かれている。
東京都港区の愛宕神社は2014年、さい銭泥棒防止のため、電子マネー「楽天Edy」による決済を開始。権禰宜(ごんねぎ)の松岡里枝さん(52)は「当初は批判もあったが、国がキャッシュレス化を進めることもあり、理解が得られてきた。さい銭はそもそも、米や魚などの奉納が現金に変わったもの。現金が進化した電子マネーでも違いはない」と説明。さい銭が電子決済できるのは仕事始めの日限定で、19年は1月4日に行う予定だ。
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インターネット上では「好きな金額を簡単に入れられて便利」「ポイントやマイルがたまる」と好意的な声が上がる。一方で、「電子データ(で支払うこと)に違和感」「罰当たりな気がする」など否定的な意見も目立つ。
神社本庁(東京都渋谷区)の広報担当者は「御利益はそもそも、お金の対価として与えられるものではない」と強調。「大切なのは祈願成就への感謝の気持ち。御利益があるかどうかは、その人の心持ちの問題です」。
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