ダートマス大学のジョン・マッカーシー教授は62年前、「人工知能」(AI)という用語をつくり出したが、マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ所長の伊藤穰一は、この言葉は役に立たないと考えるようになという。
機械学習の進歩から利益を得ようと望む企業の投資が急増するなか、AIに関する議論は避け難いものになっている。伊藤はAIという用語について、「人間と機械は敵対するに違いない」という仮定によって汚染されてしまったとも感じている。つまり、ロボットが人間の仕事を奪うとか、超知能が人類を脅かすとかいった議論のことだ。
「AIを人間とは別のもの、あるいは人間と対立するものとしてとらえるのではなく、機械がわれわれの集合知や社会を拡張していると考えるほうが、より有益であり正確です」と伊藤は言う。
AIという言葉に別れを告げ、これからは「拡張知能」(extended intelligence:EIまたはXI)と呼ぶことにしよう。この言葉なら、AIを少数の人を豊かにする、あるいは彼らを守るためのものではなく、多くの人々のためによいことを行う道具として捉えやすくなるはずだ…
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https://wired.jp/2018/07/07/ai-that-serves-humanity/
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