アリババグループは5月31日に「2018 Global Smart Logistics Summit」を開催し、配送効率の向上と物流コストの大幅削減を目的にしたスマートロジスティクスネットワークの技術的基盤構築のために、1000億元(約1.7兆円)以上の投資を行うと発表した。アリババグループ会長のジャック・マー氏は、「構築する物流システムは、関係する全ての物流会社に属します」と語り、物流会社とのパートナーシップを強固にし、従来の概念を覆す物流革命を起こすと語った。
アリババグループの物流システムを担う菜鳥(Cainiao)は、現在、1日当たり1億個の小包を取扱い、中国国内の1500の地域で、1日、または、2日で配達できているものを、中国全域で当日配達を実現することをめざすという。さらに、国外への輸送時間が平均70日から10日未満になっているところを、72時間以内に短縮することもめざす。1日当たり10億個の荷物を処理することを想定しているという。
また、輸送効率が低く、物流コストが高いという問題を解決するためにデータを使用できるなら、製造業と物流部門で大きな利益を創出できるとしている。マー氏は、「菜鳥のめざす物流システムによって、国内総生産(GDP)の約15%を占める物流コストを5%以下に押し下げることが可能です」と語っている。現在の中国より発達した物流システムを持つ国々ではGDPの7~8%程度の物流コストに抑えられているが、これをさらに押し下げる目標を掲げている。
マー氏は、「この物流ネットワークは、国内のみならず世界規模のものです。パートナー企業とより密接に協力することで、すべての人に利益をもたらします。物流業界の技術革新が進むことに伴い、菜鳥は物流業界の『頭脳』となることをめざします。菜鳥の誕生以来、そのミッションは物資の配送することではなく、配達員や倉庫、配送拠点、都市、住宅などのすべての物流要素を結ぶネットワークを構築することで、物流会社の配送を支援することです」と語っている。
そして、「物流によって世界の貿易は変化します。世界貿易は国家間の取引から企業間の取引まで、コンテナからパッケージに移行します。このすべての変化に、私たちは今日から備え、戦う準備ができているはずです」と強い決意を表明した。(写真は、Logistics Summitで講演するアリババグループ会長のジャック・マー氏。提供:Alizila)
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